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インボイス制度
2023年10月4日

インボイス(適格請求書等)制度開始後の対応について

10月1日より、消費税のインボイス(適格請求書等)制度が始まりました。各事業者は、レジや経理システムの正常な稼働の確認や、取引先等からの問合せなどの対応も生じていることでしょう。

東京都内の個人タクシーのほとんどは、インボイス登録して課税事業者となっているようです。 免税事業者がインボイス登録により課税事業者に転じても令和8年9月末日(の属する事業年度)までは、売上税額の2割の納税で済む制度がありますが、いずれにしても申告納税が必要となります。 一方、ウーバーイーツの配達員の大半は免税事業者ですが、インボイス登録しない場合でも契約を継続するとの方針のようです。

インボイス制度により、10月からは、免税事業者に支払う対価の消費税10%のうち、当面の間2%相当額※は、支払う側の消費税課税事業者が実質的に負担するようなしくみとなっていますので、支払う側の事業者としては、同じ対価を払うなら、課税事業者に発注することができれば、これまで通り、消費税の納税負担を抑えることができますので、免税事業者にもインボイス登録促す動きが一部で活発化しています。

  ※令和8年9月末日までは消費税額8割控除となるため、消費税10%×(1−80%)=2%の負担、令和11年9月末日までは5割控除となり、消費税10%×(1−50%)=5%の負担、令和11年10月以降は全額控除不可となります。

また、インボイス制度により、インボイス登録事業者について、適格要件を満たす請求書等改訂が発行とともに、今後支払う請求書領収書等の経理処理が、これまで以上に負担となりそうです。

1. 受領の請求書等が、インボイス適格要件を満たしているか否かの確認。   インボイス番号、消費税率、消費税額記載の有無など確認。不備があれば、問合せや再発行を要請。

2. インボイスが適格か非適格かにより、消費税の経理処理の使い分け。       令和8年9月末日までは、非適格の場合、消費税10%×80%相当額とする調整処理が必要に。

3. 従業員等経費精算                                              一定のものを除き、インボイスの有無などの確認並びに非適格の消費税の調整処理などが必要に。

4. 請求書領収書等の無いもののインボイス確認                               カード決済のETC払い、アマゾンなどECサイトでの買い物、賃貸借契約やリース払いなど、請求書等が都度発行されないものについてのインボイス番号確認など追加情報取得。

このほか、インボイス制度が始まって、経理処理実務上、追加的対応の必要な場面が出てきそうです。

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