HOME > 3分経営講座 経営改善塾 > 飲食店を出店する際に起こるリスク
飲食店の出店や設備投資などの事業拡大は企業の売り上げ拡大につながっていきますが、利益をしっかり確保していくためには、管理者や必要な人員の確保、管理体制の構築、採算ライン以上の売上の確保など、創業とはまたちがったノウハウが求められます
。飲食チェーン店、居酒屋ワタミは創業時こそ順調でしたが、4店舗目の出店で大幅な赤字に陥り、銀行からの融資を断られ、会社が窮地に陥ったことがありました。失敗の原因は、新業態の店が土地柄に合わなかったこと、過大投資に見合う集客が図れなかったことなどだったようです。保証協会の無担保保証枠は原則8000万円までで、保証枠を超えるプロパー融資などに頼るにはさらに高い信用力が企業に求められることになります。誰しも成功を確信してチャレンジするわけですが、特に借入を伴う場合には、保証枠を見据え、撤退や業態変更などリスクを十分考えつつ、専門家の意見も踏まえて決断していきたいものです。
飲食店の店舗出店や設備投資にかかる資金繰り計画を最低でも1か月毎、トータル1年以上つくりましょう。特に多額の投資で採算ラインまで時間がかかる場合には複数年度作成して、しっかりと収支がプラスになっていること、月の収支が月返済額を上回っていることが理想になります。飲食店の多店舗展開において、月次収支予測以上に、過去の実績や財務基盤(資産-負債=純資産)が十分かどうかが、融資額の決め手になるでしょう。
1、飲食店の店舗出店による多店舗展開は創業時とは違ったノウハウが求められる。
2、保証協会の無担保保証枠は原則8000万円まで。
3、銀行が見るのは月次収支計画と過去の実績、財務基盤(資産-負債などとその中身)。