「平成27年分確定申告と個人の税金」 その3

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「平成27年分確定申告と個人の税金」 その3

  • 2016/03/11
  • 確定申告

「株式等金融商品の課税関係について」

■上場株式等の譲渡所得について

証券会社を通じて上場株式等や株式等投資信託を売買している場合、特定口座(源泉徴収有)を選択している場合には確定申告する必要はなく、配当金及び譲渡益に対し20.315%源泉徴収されて納税完結します。
但し、年間通じて赤字(譲渡損失)であった場合にはその年の赤字を3年間繰り越すことができ、確定申告することにより来年以降の利益と相殺することができます。また複数の証券会社あり、一方は利益、片方は赤字の場合には、通算して一部源泉徴収分を取り戻すことができます。
また、上場株式等の配当金と上場株式等の譲渡損失とを通算することも可能だ。
公社債投資信託等や外貨MMFの譲渡益について、平成27年分までは非課税でした。平成28年以降の売買については譲渡所得として課税されることとなります。

■FX、先物取引、オプション取引について

下表のとおり、FX、先物取引、オプション取引は雑所得となり、利益の20.315%の税率で申告納税することになり、赤字の場合には申告により3年間繰り越すことができます。上場株式等のように特定口座の制度なく源泉徴収されないため、申告漏れには注意しましょう。上場株式等とFXなどのような雑所得の売買損益とは通算することができません。

商品名 利益の種類 所得区分 課税方法
国内上場株式等
国内上場ETF,REIT
売却益 譲渡所得 申告分離課税
配当金 配当所得 申告分離or総合課税
外国上場株式等
外国上場ETF,ADR
売却益 譲渡所得 申告分離課税
配当金 配当所得 申告分離or総合課税
公募株式投資信託 売却益 譲渡所得 申告分離課税
分配金 配当所得 申告分離or総合課税
公募公社債投資信託
外貨MMF
売却益 譲渡所得 申告分離(H27まで非課税)
分配金 利子所得 申告分離or源泉分離課税
FX
(取引所FX,店頭FX)※1
決済益・
スワップ金利
雑所得 申告分離課税(損失3年繰越可能)
先物取引、
オプション取引※2
決済益 雑所得 申告分離課税(損失3年繰越可能)
  • ※1. FX、先物取引、オプション取引除き、特定口座受入可能な商品。外国株式の配当金、REIT、株式投信の分配金は申告分離課税可、総合課税も選択可能だが、配当控除できず外国税額控除可。
  • ※2. 日経225先物、日経225ミニ先物、TOPIX先物、NYダウ先物、日経225オプション、CFD取引など。

■このコラムのポイント

上場株式等、投資信託、FX、先物取引、オプション取引など金融商品には様々なものがありますので、課税関係についても理解した上で取引していきましょう。

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