「平成29年度税制改正」その3

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「平成29年度税制改正」その3

  • 2017/2/10
  • 税務

「NISA制度適用拡大」

■累積投資型(積立式)NISAの創設

NISA(ニーサ)とは、上場株式や投資信託などの運用益や配当金を一定期間非課税にしてくれる制度です。概要は以下の通り。

非課税対象:年間120万円の投資枠で得られた株式等売却益又は配当金(分配金)
非課税期間:投資年を含む最長5年間
投資枠:最大600万円(120万円×5年)
対象者:年齢20歳以上の居住者(20歳未満の場合にはジュニアNISA)

この制度に、累積投資が新たに加わり、積立型のNISAが創設されることになります。

■累積投資型NISAとは?

累積投資(略して「累投(るいとう)」とも呼ばれます)は、1銘柄につき月々1万円以上1000円単位の一定額を積立方式で購入していく制度で、単元株取引では多額の資金が必要になる銘柄でも、株式累積投資を利用すれば毎月少額の資金でも株式を購入できる制度です。1口座で複数の銘柄を選ぶこともできます。配当金や株式分割等により取得する株式は持分株数に応じて配分され、配当金等の金銭は自動的に再投資されます。この累積投資に対しても非課税枠が設けられることになります。
累積投資型NISAは、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託が対象で、平成30年より20年間、1年あたり40万円万円までの投資が対象となりますので、20年×40万円=最大800万円の投資額に対する値上り益・配当金について非課税制度が適用可能となると考えられます。

NISA3つの制度

これまでのNISA、及び20歳未満の居住者を対象としたジュニアNISA(年間上限80万円)に加え累積投資型NISAが加わることによりNISAの選択肢も広がることになります。
但しこれまでのNISAとの選択制となりますので、既存のNISA(又はジュニアNISA)との投資配分等も考える必要があるでしょう。
累積投資は長期投資が向いており、非課税となる対象期間も長期にわたりますので、リスクの高いものは避け、安全なものを選ぶことがポイントになるのではないでしょうか。また、毎月少額とはいえ長期にわたりますので、無理のない範囲での投資も必要になるでしょう。

■このコラムのポイント

  1. NISA(ニーサ)は年間120万円の投資枠で得られた売却益又は配当金が非課税対象。
  2. 累積投資型NISA:年間40万円までの投資枠に対する非課税制度が創設される。
  3. 累積投資型NISAはこれまでのNISA(又はジュニアNISA)との選択制。

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